高級テーラーのスーツに身を包んだ英国紳士が、実はある秘密結社のスパイであり、人類のため、世界の平和のために日夜諜報活動を行っている、それが“キングスマン”なのです。
キングスマンは創立されてから、これまでに数々の人類の平和を脅かす危機や脅威に人知れず立ち向かってきました。
そしてキングスマンに所属しているエージェントは現代人の“鎧(よろい)”であるスーツを着た英国紳士なんです。
ところで、この“キングスマン”という秘密裏に活動する諜報機関はいつからあるんでしょうか?
そして誰が、一体どんな目的で“キングスマン”という諜報機関を作ったんでしょうか?
その秘密は…『キングスマン』シリーズ3作目の『キングスマン:ファースト・エージェント』で明かされるのです!
『キングスマン:ファースト・エージェント』は“キングスマン”という組織がどのようにして創立されたのかを描いた“キングスマン”誕生譚になります。
そして、これまでの『キングスマン』2作品と違って、『キングスマンファースト・エージェント』は舞台は現代からキングスマンが作られる前の時代に変わります。
それは、第一次世界大戦が勃発する前の時代まで遡ります。
『キングスマンファースト・エージェント』は、これまでの『キングスマン』、『キングスマン:ゴールデンサークル』のようなポップなキレッキレのアクション満載のスパイ映画というよりも、実話にもある歴史上で起こった事件など、史実に基づいている物語にキングスマンの要素がプラスされた壮大な歴史的大作となっています!
しかし、やはり“キングスマン”なので、アクションシーンのキレッキレ具合は健在です!!
今回は、華麗なる英国紳士スパイ“キングスマン”の誕生の軌跡を描いた『キングスマン:ファースト・エージェント』について、ネタバレありであらすじを感想を添えてわかりやすくご紹介いたします。
『キングスマンファースト・エージェント』は“キングスマン”+史実(実話)!壮大な歴史超大作!!
『キングスマン:ファースト・エージェント』はキングスマンという組織の創立を描く誕生譚であるので、一作目の『キングスマン』の中で語られてきた“キングスマンの誕生”について、どういった時代で、どんな人が、どんな理由で“キングスマン”という組織を作ったのか、その経緯が『キングスマンファースト・エージェント』で詳しく描かれています。
『キングスマンファースト・エージェント』は前述の通り、これまでの『キングスマン』2作品とは違って、史実に基づいた歴史大作✕英国紳士スパイ“キングスマン”というまたテイストの違う作品となっています。
また、実在した歴史上の人物がヴィラン役である“闇の狂団”のメンバーとして描かれて、それがキングスマンの世界と交わっていくのもこの『キングスマンファースト・エージェント』の魅力の一つだと思います。
これまで『キングスマン』をご覧になられていない方も『キングスマンファースト・エージェント』は、充分に楽しんでいただける作品だと思います♫
『キングスマン』の順番や時系列などこれまでのシリーズをわかりやすく解説しています。こちらもぜひご覧ください!!
また『キングスマンファースト・エージェント』では、1作目の『キングスマン』でキングスマンで出てくる名言がどのようにして生まれたのか、現代のキングスマンにどのような繋がりがあるのか、なども『キングスマンファースト・エージェント』で紐解かれていきます。
『キングスマン:ファースト・エージェント』での名言や繋がりについては、こちらで更に詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください!!
また“キングスマン”で使用されているコードネームの発祥や由来などについても『キングスマンファースト・エージェント』で明らかにされます。
キングスマンのコードネームについては、こちらでさらに詳しく紹介していますので、どうぞご覧になってくださいね♫
『キングスマン:ファースト・エージェント』史実のあらすじも一緒に完全ネタバレありで感想を添えて解説!!
それでは、実話にもあった事件も一緒に、壮大な歴史超大作『キングスマンファースト・エージェント』のあらすじを詳しくご紹介します!
『キングスマンファーストエージェント』史実にはいなかった?主人公は貴族で退役軍人のオーランドオックスフォード公
『キングスマンファースト・エージェント』物語の始まりの舞台は、1902年の南アフリカから幕開けします。
この頃、南アフリカでは南アフリカの領有権を巡り、イギリスと先住民族のボーア人との戦争が繰り広げられていました。
その南アフリカの戦地の英国軍の基地の前に、赤十字の団体が到着します。
赤十字とは、戦争や自然災害が発生した時に傷病者救護活動を中心とした人道支援団体の総称なんですね。
赤十字は、戦地へ救援物資を運ぶ役割も担っています。
そして、南アフリカの英国軍基地を訪れた赤十字の団体にある人物がいました。
それは、『キングスマンファースト・エージェント』の主人公であるオーランド・オックスフォード公です。
オーランド・オックスフォード公は、イギリスの名門貴族で、さらに英国軍の元軍人というキャリアを持つ人物なんです。
「オーランド・オックスフォード公」を演じるのは名俳優レイフ・ファインズです。
ヴィラン役でもお馴染みな名俳優です。
レイフ・ファインズについては、こちらで詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください!
しかしオーランド・オックスフォード公は、忠誠を誓った国家の国外への仕打ちや戦場での殺戮を経験するうちに軍人であることに嫌気がさし、退役することを決意します。
そして、オーランド・オックスフォード公は退役してからは、戦地へ救援物資を届ける赤十字を支援し、そして自らも赤十字活動に奉仕するようになりました。
この南アフリカの英国軍基地に訪れた赤十字の団体の中には、他にオーランド・オックスフォード公の妻エミリー、息子コンラッド、そして執事のショーラも同行していました。
息子のコンラッドが、母エミリーにここへやってきた理由を聞きます。
母エミリーはコンラッドに後にキングスマンのコードネームとして使われるようになる、“アーサー王と円卓の騎士”を例えにコンラッドに諭します。
アーサー王と騎士が円卓に座った理由は?人はみな平等だから。裕福な人がその見本にならないと。だから(オーランド・オックスフォード公は)赤十字を支援しているの。自分のことだけを考えずに、人を助けないと。忘れないで。
コンラッドの母エミリーは、コンラッドが好きな物語である“アーサー王と円卓の騎士”の話を用いることで、コンラッドにわかりやすく、そしていかにそれが大切なことかを的確に伝えていましたね。
しかし、母エミリーはこのあと帰らぬ人となってしまいます。
コンラッドに優しく語りかけた母エミリーのこの言葉は、コンラッドにとって遺言となってしまうのです。
母エミリーのこの言葉はいつまでもコンラッドの心に残り、コンラッドの真っ直ぐで誠実な、正義感溢れる青年へと成長させるのです。
オーランド・オックスフォード公は、英国軍基地にいるキッチナー将軍に会いに基地の前にいる門番の兵士に尋ねます。
門番の兵士は、将軍はいないと答えますが、その時「公爵閣下」と声がかかってあわてて門番は門を開けます。
オーランド・オックスフォード公に声をかけたのは、キッチナー将軍の側近である「モートン」でした。
キッチナー将軍の元へ、オーランド・オックスフォード公を案内するモートンは、基地が厳重に警備されていること、ボーア人は危険なので細心の配慮が必要であると述べます。
しかし、オーランド・オックスフォード公は基地の柵の外側にあるボーア人の収容所で捕虜達の様子を見て、劣悪な状態であると感じ、モートンに捕虜の扱いを配慮するように苦言を呈します。
オーランド・オックスフォード公が軍を退役することになったのは、このような戦争によって引き起こされた事由に嫌気が差したからでしたよね。
しかし、モートンはこの収容所のお陰で自分たちの立場の方が優勢だと話します。
モートンはオーランド・オックスフォード公のような人道的な考えを持った人物ではないようです。
そして、そのことは物語の最後で「あっ!」と驚くことに繋がってくるんですね〜。
オーランド・オックスフォード公はようやくキッチナー将軍の元へ到着します。
キッチナー将軍は、オーランド・オックスフォード公を見て、
「オーランド、君は我々を救う騎士だ。」
と言い、オーランド・オックスフォード公が来てくれたことを喜びます。
キッチナー将軍は、今の状況を芳しく思っておらず、憂慮すべき状態だとオーランド・オックスフォード公に話します。
妻エミリーにその状況を話すようにオーランド・オックスフォード公はキッチナー将軍に言います。
そして外で待っていた妻エミリーが、基地の様子を覗うため二人のいる所へ歩いていきました。
残された息子コンラッドは、執事のショーラとお留守番です。
コンラッドは執事のショーラに、「ひどい戦争。アーサー王と騎士がいれば終わるのに。」と話します。
ショーラに、円卓の騎士でどの騎士になりたいか尋ねられたコンラッドは、
「僕はランスロット、父はアーサー王、母はグィネヴィア、(ショーラに向かって)、君は最強の魔術師マーリン」
コンラッドにこのように言われたショーラはとても嬉しそう(笑)
妻エミリーは、オーランドオックスフォード公の元へ行こうとしていましたが、基地の前で門番に足止めをされていました。
その姿を見たオーランドオックスフォード公、そしてキッチナー将軍は、門番に門を開けるように言います。
『キングスマンファーストエージェント』史実にあるボーア戦争時の南アフリカで妻エミリー死す。
門が開き、歩いて夫のもとへ歩いていくエミリー。ちょうどその時、銃声が聞こえます。
そして、夫のオーランドオックスフォード公は左足を撃たれその場に倒れてしまいます。
妻のエミリーは急いで夫オーランドオックスフォード公の元へ駆けて行きますが、その場は銃撃戦に変わってしまいました。
ボーア人による奇襲攻撃だったのです。
外にいるコンラッドが心配になったオーランドオックスフォード公はエミリーにコンラッドがどうなったか託します。
急いでコンラッドがいる所へ駆け寄るエミリーでしたが、キッチナー将軍を狙った敵の銃の照準が引き金を引いたタイミングでエミリーが現れてしまったことで、エミリーの身体を射抜いてしまったのです。
敵はショーラが後ろから襲いましたが、もう銃は発射された後でした。
撃たれた左足をひきずりながら、急いで妻エミリーのもとへ駆け寄るオーランドオックスフォード公。
オーランドオックスフォード公は「私はここだ。しっかりしろ。君はずっと私と一緒だ。死ぬんじゃないぞ。いいな?」妻エミリーを抱きかかえながら、エミリーに語りかけます。
エミリーはオーランドオックスフォード公に「あの子を守って。この世界からあの子を守って、二度と戦争を見せないで。約束して。」と懇願します。
人道的で平和を大切にしているエミリーは、息子のコンラッドには戦争によって自分たちが経験したような辛い思いを決して味わせたくはなかったんですね。
オーランドオックスフォード公がエミリーに「約束する」と伝えると、エミリーは安心したかのように目を閉じました。
その様子をずっと見ていたコンラッドは、載っていた車から降りて急いで駆け寄ってきました。
そして、オーランドオックスフォード公は、コンラッドが来る前に自分の着ていたジャケットを脱ぎ、母の死顔を覆い隠しました。
コンラッドはオーランドオックスフォード公と抱き合い、二人は最愛の人エミリーを失った哀しみに耐えることしかできませんでした。
言葉にできません。悲しすぎます(T_T)…。
オックスフォード公が着ていたジャケットには、ラベルが着いてありました。
“Kingsman”と。下には特注品だとわかるような文字(His Grace, the Duke of Oxford 07/03/01)も。
ここで、『Kingsman』のタイトルロールが流れます。
しかし、タイトルは『Kingsman』から『The King’sman 』に変わるんです!
まだこの時点では現在のようなキングスマンという組織は存在しておらず、“王の手下=貴族”で、しかも“The”がついているので、ある特定の、これは主人公のオーランドオックスフォード公の物語であるということなんでしょう。
そして時は流れ、あれから12年後の1914年に舞台は移ります。
イギリスを含めたヨーロッパ諸国は国同士の対立が激しさを増し、緊張状態にありました。
最愛の人エミリーを失ってしまったオーランドオックスフォード公と息子のコンラッドはどうしているのでしょうか?とても気になりますが…
この続きは、次回にご紹介します♪
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました(*^^*)❤
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