『キングスマンファーストエージェント』あらすじ紹介【Vol.1】では、1902年の南アフリカでの経緯をご紹介しました。
そして時は流れそれから12年後の1914年のイギリスに舞台が移り、そこから『キングスマンファーストエージェント』の物語がどのように進んでいくのか、とっても気になりますね〜!
今回はその続きから完全ネタバレありで、あらすじを感想たっぷりで詳しくご紹介します!
『キングスマン:ファーストエージェント』物語は12年後へ。成長した息子コンラッド、執事のショーラとポリー・ワトキンズ登場。
まずは、前回の『キングスマンファーストエージェント』【Vol.1】はこちらをどうぞ!
あの悲劇から12年後、イギリスの上空を1基の飛行機が飛んでいました。
ちなみに飛行機の歴史についてですが、飛行機の歴史は1903年アメリカのライト兄弟がライトフライヤー号にて初の動力飛行を成し遂げたことから始まりました。
ちょうどキングスマンの時代とリンクしていますね。
しかし、このライト兄弟の飛行機は操縦性は極めて悪いもので、さらに車輪がなかったので、離着陸はかなり困難を極めていて、この飛行機技術はすぐに時代遅れになってしまったんだとか。
毎回着陸の度に、胴体着陸していたということですよね。
このときの飛行機に乗るのは、本当に命がけですね〜^^;
アメリカのライト兄弟によって生み出された人類初の動力飛行でしたが、その技術をさらに発展させたのはヨーロッパだったようです。
この『キングスマンファースト・エージェント』に登場する飛行機は車輪もついていて操縦性も高いようなので、ヨーロッパ仕様に改良された飛行機だということがわかりますね。
そして、この飛行機はある大きなお屋敷の前に着陸します。
ヨーロッパ使用の飛行機の着陸はとてもスムーズです。
飛行機には二人の人物が乗っていました。
後ろには、主人公のオーランド・オックスフォード公、そして前方にはある若者が。
この若者はオーランド・オックスフォード公の息子コンラッドです。
南アフリカにいた12年前は、まだ幼かったコンラッドが、父よりも大きく、そしてイケメンな好青年に成長していました。
コンラッドを演じているのは、ハリス・ディキンソンです。王子様役からプロレスラー役と幅広い役をこなす人気若手俳優です。
ハリス・ディキンソンについては、こちらで詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください!
オーランド・オックスフォード公はコンラッドに飛行機に乗ると「自由を感じる」と喜びを伝えます。
コンラッドは「僕も早く独りで空を飛びたい」と言います。
コンラッドはオーランド・オックスフォード公から自立したいと、日頃から思っているようです。
オーランド・オックスフォード公はコンラッドに、「イカロスは太陽に近づきすぎてどうなったか?」と尋ねます。
★予備知識★
「イカロス」とは…
(ギリシャ語)Ikarosは、 ギリシア神話中の青年。クレタ島の迷宮ラビリントスから、父ダイダロスの考案した蝋(ろう)付けの翼で脱出に成功するが、父の忠告を聞かず天高く飛んだため、太陽の熱で蝋が溶けてしまい海に落ちて溺死する。
コンラッドは「彼は逃げようとしたんだ」と言いますが、コンラッドがそのように言った背景には、父親であるオーランド・オックスフォード公からの自分への干渉から逃れたいと、この答えに自分の気持を投影しているように感じることもできますね。
父オーランド・オックスフォード公は、「燃えたんだ」と答えますが、(父の忠告を聞かなったからとは答えずに)「お前と私は観点が違うな」と立場が違う父と子からすると、一つの物語を取ってみても解釈の仕方が違うと話します。
そして、オーランド・オックスフォード公は飛行機から降りて屋敷に向かって歩いています。
二人を執事のショーラを筆頭に、この屋敷に仕える者達全員がオーランド・オックスフォード公とコンラッドを出迎えるために整列しています。
オーランド・オックスフォード公は杖を使いながら歩いています。
これは、12年前、オーランド・オックスフォード公は南アフリカで足を撃たれてしまったからなんです。
オーランド・オックスフォード公は、出迎えた者たちに「ごきげんよう」と声を掛けます。
オーランド・オックスフォード公が通る道の両端に使用人たちが整列し、オーランド・オックスフォード公が通る際には礼を(男性は頭を下げ、女性はお辞儀しながら膝を曲げ上体を低くするようなポーズ)します。
オーランド・オックスフォード公が屋敷の前にたどり着いた時、この礼をただ一人しない使用人がいました。
オーランド・オックスフォード公は訝しげに、「ナニー、ワトキンズ」とその礼をしなかった使用人の女性を呼びました。
そして、「5分後、私の書斎へ」とオーランド・オックスフォード公は執事のワトキンズに伝えました。
「Your Grace(はい、閣下)」と言って、ここで初めて礼をするワトキンズ。
オーランド・オックスフォード公はワトキンズを書斎に呼んでお説教するのでしょうか?
コンラッドは、飛行機から降りる前に、ショーラに飛行機に乗ってみるように誘います。
コンラッドにとってショーラはとても親しい友人のようでとても仲が良さそうです。
ショーラは幼い頃からコンラッドの側にいて、コンラッドに一番近い存在で何でも話せる人物なんですね。
コンラッドの誘いに対し、ショーラは「神は人に翼を与えませんでした。」とやんわり飛行機に乗ることを断りますが、
コンラッドは「君は父の車の運転はするだろう。人に車輪はない。」とコンラッドの矛盾している点をつきます。
ショーラはコンラッドに論破されてしまいました。
実は、ショーラは高いところは苦手なので、飛行機に乗りたくないということなんですね。
高所恐怖症を素直に言えないショーラでした。
『キングスマンファーストエージェント』子離れ出来ないオックスフォード公を咎めるポリーは銃の腕前はピカイチ!
オーランドオックスフォード公は、執事のワトキンズを書斎に呼び出して、想像通りワトキンズに「君は態度が悪い。みんなが見ている前で私への不満を顔に出すとは。」と説教をします。
主君に奉仕する立場の使用人が、主君を敬うような態度をとらなかったワトキンズはオーランドオックスフォード公にそのように言われるのは当然ですね。
しかし、ワトキンズはオーランドオックスフォード公に言われたことを聞き入れず、「あなたこそルール違反よ、私に隠し通せるの?」と言ってのけます。
えっ?何言ってるの、ワトキンズ?私はそう思いました。
オーランドオックスフォード公も、私と同じように「何言ってる?」と言葉にします。
ワトキンズはそのままオーランドオックスフォード公に「ロシアにいるコンラッドのいとこからの招待を断った」ことを問いただします。
オーランドオックスフォード公はワトキンズがそんなことを知っているのに驚き、何故知ってるか聞くと、ワトキンズは「教育係は噂好きなの。」と言います。
まさに壁に耳あり、障子に目ありですね。
ポリー・ワトキンズは執事であり、コンラッドの教育係なんです。
ワトキンズは「いとこのフェリックスが来るのはいいけれど、コンラッドが向こうに行くことは許さないのね。」と、オーランドオックスフォード公がコンラッドを束縛しすぎなのではと憤慨した様子でオーランドオックスフォード公に言います。
オーランドオックスフォード公はそのことについて、ワトキンズに相談すべきだったと謝りました。
この二人の会話のやり取りを聞いていると、主従関係がわからなくなりますね。
そして、さらにワトキンズは「空を飛んでると礼儀を忘れるの?」と言います。
さすがに無礼じゃないの?と思ってしまいました。
オーランドオックスフォード公も「今度は何だ?」とワトキンズに少々困惑気味です。
なんとワトキンズは、オーランドオックスフォード公が飲み物も出さないことに苛ついているご様子。
それを指摘されたオーランドオックスフォード公は「そうか、すまない」と急いで飲み物の用意をするんです。
この二人はどういう関係なんでしょうか?
ワトキンズは、オーランドオックスフォード公がコンラッドのことを心配しすぎるのは弱点だと思うという言い分は認めるとして、心配なのは仕方がないが、恐れれば恐れるほどそれが現実になると、オーランドオックスフォード公に忠告します。
母を早くに亡くしたコンラッド。ワトキンズはコンラッドの教育係でもあり、母親代わりでもあるようですね。
オーランドオックスフォード公がコンラッドに対して、過保護気味になっているのではないかとワトキンズは懸念しているようです。
子を心配するのは親の常。特にコンラッドは母をあのような形で失ってしまったことで、父であるオーランドオックスフォード公は妻からの願いもあって、コンラッドにはできるだけ苦労させないように守って大事に育ててきたんですよね。
コンラッドはショーラとナイフを使った闘いの訓練をしていました。
木製のナイフの先端に色をつけ当たったら身体に色がつきます。
コンラッドのナイフには白色、ショーラのナイフには赤色が相手の体に当たるとつきます。
闘いの訓練は、ショーラのほうが優勢でしたが、コンラッドもショーラの腕に印をつけることができました。
コンラッドはショーラに「腕一本で戦えるか」聞くと、ショーラは「相手がまだ動けるなら(できる)」とすぐさま構えます。
コンラッドは自分の身体を見渡すとショーラにたくさん傷をつけられていたことに気づきました。
やはり、コンラッドとショーラの闘いの技術の差は歴然ということですね。
その時、ナイフを持って構えていたショーラのナイフをワトキンズの銃弾が射抜きました。
ナイフど真ん中に当てる、ワトキンズの銃の腕前は相当なものです。
ワトキンズの銃の腕前はこの後もたくさん見ることができますよ〜。
そしてワトキンズは「ナイフで銃弾に勝てる?今の闘いは銃を使うの。」と。そして午後の予定の前に、身体を洗うようにと言ってから去っていきました。
『キングスマンファーストエージェント』コンラッドは“キングスマン”でスーツを新調。オーランドオックスフォード公が明かす『キングスマン』につながる名言が登場する。
ロンドンのサヴィルロウにある高級テーラー“Kingsman”の店の前に立つオーランドオックスフォード公と息子のコンラッド。
オーランドオックスフォード公が世界一の仕立て店である“Kingsman”へは、父に連れられて初めて訪れたと語ります。
コンラッドも父オーランドオックスフォード公と同じように、初めてのスーツは世界一の仕立て店である“キングスマン”で新調します。
それがオックスフォード家の伝統になっているんですね。
“キングスマン”に入店する二人。早速オーランドオックスフォード公は第1試着室へと案内されます。
鏡の前に立つコンラッドはキングスマンで新調されたスーツを着ていました。
それを感慨深げに見つめるオーランドオックスフォード公。
オーランドオックスフォード公は、「母さんがこれを見たらさぞ喜んだだろう」とつぶやきます。
しかし、コンラッドはこのキングスマンで仕立てたスーツよりも狩猟用の服やスモーキングジャケットなら鳥も女性も落とせると意見します。
ちなみに、スモーキングジャケットというのは…
ディナー後に男性が寛いでタバコを吸う際に着用する部屋着のこと。ショールカラーとトグルボタンが特徴的な、豪華な印象のガウンで、ディナージャケット(タキシード)の起源とされる。
コンラッドは、父オーランドオックスフォード公が用意したものよりも、自分が興味のあるものを手に入れたいと思っています。
親離れをしたがっているコンラッド。コンラッドはオックスフォード公に、
「父さんが嫌でも、僕が広い世界を楽しむ日が、じきに来る。」
いつまでも守られて、カゴに閉じ込められた小鳥のようなコンラッドは、早く外の世界へ父の干渉なしで飛び立っていきたいと願っているんですね。
そのコンラッドの思いを知ったオーランドオックスフォード公は、鏡の前でコンラッドの横に立ち、コンラッドにある秘密を打ち明けます。
それは、自分たちの先祖である貴族のオックスフォード家についての話しでした。
オーランドオックスフォード公は…
「我々の先祖はひどい連中だった。盗み、人を騙して殺したあげく、貴族にのし上がった。そうなれたのは、騎士道精神からではない。乱暴で冷酷だったからだ。昔は“ジェントルマン(ヤワな男)”と呼ばれるのは、死ぬのと同じだった。今日のように誇れることではなかった。我々はオックスフォードだ。“ローグ(荒くれ者)”ではない。」
オーランドオックスフォード公は、貴族であるオックスフォード家として誇り高き人物です。
オーランドオックスフォード公がオックスフォード家の先祖の話をコンラッドに語ることで、先祖の貴族としての成り立ちについて、同じ行いは繰り返さないよう“ジェントルマン”としての誇りを強く持っているように感じます。
父オーランドオックスフォード公の強い思いを感じたコンラッドはうなづきました。
ところで“ローグではなく、オックスフォード”ってどこかで聞いたことがあるような…
実は一作目の『キングスマン』で逮捕されたエグジーが釈放されたのは、電話でこの合言葉を告げたからでした。
そのシーンについてはこちらの『キングスマン』のあらすじで詳しく紹介しています。ぜひご確認ください!
さらに、『キングスマンファーストエージェント』と『キングスマン』の繋がりについては、こちらで詳しく紹介しています。ぜひこちらもご覧ください!
『キングスマンファーストエージェント』キッチナー将軍の願いとは?コンラッドは兵士になりたい?
試着室から出たオーランドオックスフォード公とコンラッドは、同じく試着室から出てきたキッチナー将軍とばったり出会いました。
キッチナー将軍は、12年前の南アフリカでのシーンに登場していた人物です。
“キングスマン”は世界一の仕立て店と評判なので、ここの客というのは皆が羨む一種のステイタスのようなものですね。
キッチナー将軍はオーランドオックスフォード公に相談があるようで、二人はキングスマンの2階の型紙部屋へ。
この型紙部屋は後々、キングスマン創立の会議室となる部屋です。
キッチナー将軍は、副官のモートンを紹介し、オーランドオックスフォード公の息子のコンラッドの相手をするように伝えます。
モートンも12年前に南アフリカのシーンで登場していました。
収容所の捕虜が劣悪な環境下に置かれていて配慮ができていないとオーランドオックスフォード公に指摘を受けても、そのことをまったく聞き入れていなかった人物でした。
キッチナー将軍とオーランドオックスフォード公は、型紙部屋へ行きました。
ドアを閉めると、キッチナー将軍はオーランドオックスフォード公にフェルディナンド大公からの狩猟の誘いを断ったことについて尋ねます。
フェルディナンド大公とは、オーストリア=ハンガリー帝国の皇位継承者です。
「平和主義者(オーランドオックスフォード公)でも、鳥ぐらい撃つだろう?」こう聞かれたオーランドオックスフォードは、このキングスマンで出会ったことは偶然ではないと感じます。
キッチナー将軍は、最近はスパイが多いと、安全に話がしたいからこの店“キングスマン”へきたようです。
キングスマンの信用の高さはピカイチですね〜!
そしてキッチナー将軍は、オーランドオックスフォード公に打ち明けます。
「(フェルディナンド)大公は政治的野望から危険な立場にある。頼みを聞いて欲しい。」
キッチナー将軍は、どんなことをオーランドオックスフォード公にして欲しいのでしょうか?
そして、キッチナー将軍とオーランドオックスフォード公を待っているモートンとコンラッドはタバコを吸いながら会話をしていました。
兵士になりたいと思っているコンラッドは、モートンにどの隊に入隊したいか聞かれると“近衛歩兵連隊”と答えます。
ここで余談ですが、イギリスの近衛兵とは…
イギリス陸軍近衛師団麾下(きか)の各部隊に所属する兵士であり、君主の警護や衛兵任務だけでなく、一般部隊と同様に実戦部隊としての任務もこなしており、そのための訓練を受け、最新の装備も支給されている。
イギリスの兵隊というと、赤い服を着た兵隊さんのイメージがある通り…
現在でも、バッキンガム宮殿やウィンザー城等において英国陸軍の近衛兵が衛兵勤務に就いている。衛兵は直立不動の姿勢で警衛を行い、衛兵交代式は観光資源の一つとなっている。歩兵部隊の正装は赤い上着に熊の毛皮の帽子 (Bearskin) で有名であり、連隊によって制服のボタンの配列と帽子の飾りに差異がある。騎兵部隊はジャケットの色が連隊により異なる。
イギリスの観光名所でお見かけする警備にあたる方々も近衛兵なんですね〜。
特徴的な赤い制服と毛皮の帽子を被っていますが、この毛皮の帽子は熊の毛皮なんですね!
キングスマンの物語に戻ります。
キッチナー将軍と話を終えたオーランドオックスフォード公は、コンラッドがいる1階へ降りてきました。
父オーランドオックスフォード公に「狩猟用の服が必要になる」と言われたコンラッドは、父オーランドオックスフォード公に向けて一番の笑みを見せます。
『キングスマンファーストエージェント』断崖絶壁で悪役登場!?
そして舞台は所変わって、ある断崖絶壁の上にある山小屋に向かって行く一人の男がいます。
山頂の小屋の前にはたくさんのヤギが群れを成していました。
男がその小屋の中に入っていくと、小屋の中は薄暗く、部屋の中央に置かれたテーブルに数人が座って席についており、後で到着した男を見ていました。
この集団は一体何者なんでしょうか?
この後、世にも恐ろしい計画を企てている集団“闇の狂団”についてベールが明かされます。
この続きは、また次回【Vol.3】で。乞うご期待!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました(*^^*)❤
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