映画『キングスマン』1作目の劇中で、主役の「ハリー」がもう一人の主人公「エグジー」に「キングスマン」の成り立ちについて説明するシーンがあります。
国家に属さない独立した謎の諜報機関である「キングスマン」。
「キングスマン」はいつの時代にできたのか?歴史は?また誰が作ったのか?
今回は「キングスマン」創設者である「オックスフォード公」ことレイフファインズについて詳しくご紹介します。
『キングスマンファーストエージェント』のキャスト主人公は英国紳士のレイフファインズ!
『キングスマンファーストエージェント』とは、第1次世界大戦前を舞台に、世界最強のスパイ組織「キングスマン」誕生の秘話を描いた作品です。
表向きは高級紳士服テーラーだが実は世界最強のスパイ組織という「キングスマン」。国家に属さない秘密結社である彼らの最初の任務は、世界大戦を終わらせることだった。1914年、世界大戦を裏でひそかに操る闇の組織に対し、英国貴族のオックスフォード公と息子のコンラッドが立ち向かう。人類破滅へのカウントダウンが迫るなか、彼らは仲間たちとともに闇の組織を打倒し、戦争を止めるために奔走する。
『キングスマンファーストエージェント』は、実際に起こった史実を基にしてそこに「キングスマン」が絡んでいくといった感じで1作目、2作目のポップで弾けた作風とは違い、重厚な歴史大作となっています。
『キングスマン』についてはこちらでも詳しく紹介しています。ぜひご覧ください!
そして『キングスマンファーストエージェント』に出てくるキャストの中で一際異彩を放っているキャラクターと言えば、主人公の「オックスフォード公」ですね。
「オックスフォード公」は貴族でありながら、闇の組織に自ら立ち向かい、そして「キングスマン」を創設した人物です。
そんな「キングスマン」の生みの親であるオックスフォード公を演じたのは、イギリスの名俳優のレイフファインズです。
レイフファインズからは、格式高い貴族の雰囲気が漂っていますよね。
実は、レイフファインズの祖先はトワイスルトン・ウィーカム・ファインズ家の人間であり、準男爵位を継承してきた一族の末裔なんですって!
レイフファインズの高貴な英国紳士らしさが滲み出ているのは、血の繋がりからだったんでしょうか?
レイフファインズといえば、俳優だけではなく、映画監督や映画プロデューサー、また映画、舞台双方でマルチに活躍しています。
レイフファインズは1962年12月22日生まれの61歳です。イギリス出身です。
父親は写真家、母親は小説家で6人兄弟の長男にあたります。
兄弟にも俳優や映画監督がおり、芸能一家の家庭で育ちます。
6歳のときにアイルランドに移住します。
レイフは小さい時から演劇が大好きでした。よく弟と妹の前で人形劇をしていました。絵を書くことにも優れていましたが、レイフは演劇を学ぶことに決めて、王立演劇学校に進学します。
その後、舞台俳優として演劇活動をスタートさせました。
ブロードウェイでは『ハムレット』に主演し、「トニー賞」を受賞した経験をもちます。
舞台俳優から映画界へ。レイフファインズの才能が開花していく
そして1992年から映画にも出演するようになり、1993年の『シンドラーのリスト』で好演し、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、1996年には『イングリッシュペイシェント』でアカデミー賞出演男優賞にノミネートされます。
どちらも第二次世界大戦が舞台で『シンドラーのリスト』では冷酷で残忍なナチス強制収容所の所長役で、『イングリッシュペイシェント』では美しい人妻との運命的な恋を語る瀕死の男役とまったく違う2つの人物の役でしたが、これらの作品でレイフファインズの名前は一躍知られるようになりました。
それからも、レイフファインズは名作や大作に出演するようになりますが、映画『ハリー・ポッター』シリーズの最凶の悪役「ヴォルデモート卿」という強烈なキャラクターを演じることで、レイフファインズの名前がこれまで以上に幅広い層に知られるようになりました。
レイフファインズは、舞台時代から歴史的作品にも数多く出演していますが、サイコパスな連続殺人鬼でもあり、闇の魔法使いでもあり、貴婦人に愛されるコンシェルジュでもある…
レイフファインズという俳優から、一体どれだけのキャラクターがでてくるんでしょうか?演じる振り幅が大きすぎて驚きです!さすがイギリスを代表する名俳優ですね!
『キングスマンファーストエージェント』のキャスト、「オックスフォード公」演じるレイフファインズは『007』にも出演。イギリスを代表するスパイ映画2作ともに出演!
イギリスを代表するスパイ映画といえば『007』ですね!古き良き英国を舞台にスーツ姿のスパイジェームズ・ボンドが繰り広げるアクションやカーチェイスなど今の映画の礎にもなってるこの作品をオマージュしてる映画はたくさんありますね。
レイフファインズは『007』では、主人公の「ジェームズ・ボンド」の上司「M」役で出演しています。
『007』では、レイフファインズ演じる「M」は冷静沈着な司令官として、主にオフィスでのシーンが多く、敵と戦うのは専らジェームズ・ボンドなんですね。
『キングスマンファーストエージェント』では、レイフファインズ演じる「オックスフォード公」の体当たりのアクションシーンが満載!
『キングスマン』といえば、キレッキレのアクションシーンがあることが、この映画の魅力の一つですよね!
コリンファース演じる「ハリー」もコリンのイメージにふさわしい英国紳士ですが、スイッチが入った瞬間にキレッキレのアクションシーンを見せる、そのギャップが観客を魅了します。
貴族の気品漂うレイフファインズはこれまでアクションで活躍している姿を見せたことはありませんでしたが、『キングスマンファーストエージェント』では「オックスフォード公」ことレイフファインズがこれまでの作品とは違い、手に汗を握る危険なシーンや敵と戦う格闘シーンなど体当たりのアクションで観客の度肝を抜きます!!
特に怪僧「ラスプーチン」と戦う場面では、「ラスプーチン」がコサックダンスを踊りながら戦うという前代未聞なファイティングシーンは必見です!
この「ラスプーチン」についてはこちらで詳しく紹介しています。ぜひご覧ください!
レイフファインズは…
「アクションシーンでは張り切ったよ。映画の終盤はもちろん、中盤のあちこちにも少しずつ……かなりのボリュームがあった。できることならすべて自分でやりたかったから、スタッフがスタントダブルを連れてくるとちょっとムッとしたよ(笑)。まあトム・クルーズじゃないんだから、不可能なことがあるのもわかってる。オックスフォード公が部屋の端から端まで吹っ飛ばされたりするような場面とかね。戦闘のスタイルは昔ながらの剣術だけど、容赦のない、怒りに満ちた猛烈なもの。そして終盤では、勝利するためにはすべての紳士的なフェアプレイさえ捨てざるをえなくなってしまうんだ」
レイフファインズの体当たりの演技に圧倒されたのは観客だけではありませんでした。
マシュー・ボーン監督は、このように語ります。
「僕が驚いたのは、アクションシーンの撮影をする時、彼に剣を渡したところ、彼が舞台やシェイクスピア劇などでの長年のトレーニングのおかげで、剣術を心得ていたということだ」
「僕のスタントチームはすごく感心していたよ。彼自身がやるべきではないことまで、自分がやると言ってきかなかったこともあったよ。彼は110%、僕に捧げてくれた。彼との仕事は心底楽しかったね」
スタントが必要なシーンでも、自ら出演を買って出るなど、レイフファインズがこの『キングスマン』にどれだけ情熱を注いでいたかを感じ取ることができますね。
『キングスマンファーストエージェント』の本編終了前には、次回作に繋がる重要な人物も出てきましたね。
本作は英語のタイトルはこれまでの『Kingsman』ではなく、『King’sman』に変わっているのにお気づきでしょうか?
“王の手下”=“貴族”の「オックスフォード公」と個性豊かなメンバーで作られた秘密結社「キングスマン」。
「オックスフォード公」率いる秘密結社「キングスマン」が国家の危機を救うため、全身全霊をかけて大敵に立ち向かう姿を次回作で早く観たいですね!!
私個人的には、『グランド・ブダペスト・ホテル』のコンシェルジュ「グスタフ・H」役を演じていたレイフファインズも好きです(笑)。
こちらはコメディ映画で、これまでのレイフファインズとは違い、おちゃめな感じでレイフファインズのイメージが覆されました(笑)。
役によって、様々なキャラクターに変幻自在に変わる、レイフファインズ。
それでもどんな役を演じても、どの役からも上品さを感じられる希少な俳優の一人だと思います。
これからのレイフファインズの活躍に期待しています!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。(*^_^*)❤
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