若い頃から数多くの栄光と挫折を繰り返した名俳優ロバートダウニーJr。
2013年には「最も価値ある映画スター」ランキングで1位でV2を達成、「The King(帝王)」と称えられたました。
そして最新作『オッペンハイマー』では、見事アカデミー賞助演男優賞を獲得しました!!
そんなロバートダウニーJrが名声を手にするまで、映画に勝るとも劣らないたくさんの困難がありました。
人生のどん底から再起をかけて立ち上がる姿は、まさに映画さながらです。
今回は前回からの続き、ロバートダウニーJrが薬物依存から決別し、栄光を掴み取った現在(オスカー獲得)までの軌跡を詳しく紹介します。
ロバートダウニーJrは薬物から決別し、完全復活へ。助けてくれたのはメル・ギブソンだった!?
まず、ロバートダウニーJrがどういう人物か、またこれまでどんなふうに生きてきたかをぜひこちらでご覧ください。
幼い頃からの薬物常習が招いたことは、結果としてこれまでの努力で積み上げてきた俳優としてのキャリアや栄光を無くし、大切なパートナーや家族からも立ち去られ、ロバートダウニーJrの人生は栄光から真っ逆さまに落ちてしまったことでした。
このまま薬物が止められなかったら、現在のロバートダウニーJrは存在していなかったでしょう。
薬物を止めるきっかけになったのは、バーガーキングのチーズバーガーの味が不味く感じるようになってしまったからでした。
逮捕されようが、刑務所に収監されようが、大切な人がいなくなった時でさえ止められなかった薬物でしたが、慣れ親しんだ食べ物の味が変わってしまったことで、これからもっと悪いことが起きるのではないかと予感がし、薬物をきっぱり止める決意をします。
ロバートダウニーJrはギリギリのところで引き返すことができたんですね。
そして、薬物を止めた同じ年の2003年、ロバートダウニーJrはミュージカル・コメディ『歌う大捜査線(The Singing Detective)』でスクリーンに復帰します。
当時、保護観察処分が解かれたロバートダウニーJrを起用することは映画スタジオにとってかなりのリスクがありました。
しかし同作品の製作に携わったメル・ギブソンの協力があり、ロバートダウニーJrが起用されました。
メル・ギブソンは実はロバートダウニーJrと以前に映画共演してから、二人はずっと親友だったそうなんです。
今回のロバートダウニーJrのスクリーン復活にはメル・ギブソンの助力があってこそ成し遂げられました。
メル・ギブソンがロバートダウニーJrの保険になってくれたんですね〜。
そしてこの『歌う大捜査線』はヒットし、ロバートダウニーJrに本格的な映画の出演オファーが再び来るようになります。
ロバートダウニーJrは栄光への階段を登りはじめる。新しいパートナーと出会い、結婚。そしてついにあの役が…『アイアンマン』への道のり。
ロバートダウニーJrが次に出演したのは同年(2003年)のホラー映画『ゴシカ』です。
この映画に出演したことが、ロバートダウニーJrにとって公私ともに大きな転機となります。
『ゴシカ』のプロデューサーのアシスタントであるスーザン・レヴィンと知り合い、2005年に結婚します。
ロバートダウニーJrとスーザンの間には二人の間には男の子と女の子の二人の子宝に恵まれ、今でもとても夫婦仲はいいそうです。
ロバートダウニーJrは両親の離婚と父親からの勧めで麻薬の道に進んだこともあり、“幸せな家族”像からはこれまで離れた場所にいましたが、スーザンと出会い、幸せな家族を持てたことは長年してきた薬物から完全に決別できたからこその賜物だったんでしょうね。
ロバートダウニーJrはそれからも『キスキスバンバン』や『ゾディアック』などの数々の作品に出演し続けました。
そしてロバートダウニーJrは、2008年からその後10年以上に渡ってロバートダウニーJrが演じ続ける、彼の代名詞とも呼ばれる作品『アイアンマン』こと「トニー・スターク」役に抜擢されます。
『アイアンマン』はアメコミの大手の「マーベル・コミックス」が1963年から登場するとても歴史が古いスーパー・ヒーローなんですね。
『アイアンマン』の「トニー・スターク」とは、大金持ちにして発明家であり、女たらしのプレーボーイでもあります。そんなトニー・スタークはMIT(マサチューセッツ工科大学)を首席で卒業した頭脳の持ち主なので、自ら開発したパワードスーツを着用して、スーパー・ヒーロー「アイアンマン」として活躍する物語です。
そして「アイアンマン」や「ハルク」、「マイティ・ソー」など個々で活躍しているスーパー・ヒーロー達が集まってできたスーパー・ヒーロー・チーム「アベンジャーズ」が強敵に立ち向かう姿に人気を博し、長年ファンを魅了してきました。
一方、『アイアンマン』を展開するマーベルは、1990年代後半から映画やテレビ業界への進出を計るため、マーベル・スタジオを設立します。
そして、マーベル・スタジオは2000年代に入ってから、マーベル・スタジオ自社の資金を使って映画製作をするようになります。
映画製作の記念すべき第一作目になったのは『アイアンマン』でした。
映画監督は元コメディアンで俳優経験のある、ジョン・ファブローがメガホンを取りました。
ファブロー監督が起用されたのは、2003年のマーベル・スーパーヒーロー映画の『デアデビル』で「フォギー・ネルソン」を演じたファブロー監督が出演したことがきっかけになったようです。
ファブロー監督は「トニー・スターク」役には新人を起用することも考えていたそうなんです。
主にパワードスーツを着た「アイアンマン」の活躍が描かれるので、パワードスーツの中の「トニー・スターク」は目立たなくてもいいのではと考えていました。
そんなファブロー監督でしたが、スクリーンテストでロバートダウニーJrが見せた迫真の演技を目の当たりにしたことで、その考えは覆されました。
トニー・スターク(ロバート・ダウニーJR.)が、アイアンマンのパワードスーツを装着するシーンをピックアップ。
ツールも含めたビジュアルのカッコ良さはもちろん、マットなツヤや少し汚しが入った金属の硬質感と重量感、そして何よりあの組み上がる時のサウンドがたまらない…。#アイアンマン pic.twitter.com/EzgtD1rPfT
— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) April 29, 2024
人生の頂点とどん底を経験してきたロバートダウニーJrだからこそできる演技だったのです!
ロバートダウニーJrはその時42歳で、映画界に本格的に復帰をすることを望んでいました。
そしてロバートダウニーJrは、もともとマーベルコミックのファンでもあり、「アイアンマン」や「アベンジャーズ」に強い思い入れもありました。
これまでの様々な困難を乗り越えた今だからこそ、この「トニー・スターク」役になるチャンスをどうしても手に入れたかったのです!
ロバートダウニーJrは「トニー・スターク」役を勝ち取るまでにあらゆる努力を惜しみませんでした。
日々、ウエイトトレーニングやマーシャルアーツで身体を鍛えることで、ロバートダウニーJrがこれまであまり経験のなかったアクションシーンにも対応できるようにしました。
やがて、ロバートダウニーJrの努力が実って、ファブロー監督の信頼を勝ち取り、見事『アイアンマン』の「トニー・スターク」役を手に入れました。
ファブロー監督は…
「彼の波瀾万丈のキャリアがキャラクターに深みを与える」
このように語り、ロバートダウニーJrの「トニー・スターク」役を決定しました。
栄光と挫折を繰り返したロバートダウニーJrだからこそ選ばれたんですね。
監督は認めましたが、制作スタジオ側は当初は、薬物問題から「どんなことがあってもロバートダウニーJrを雇うことはない」とロバートダウニーJrの起用に大反対でした。
しかしオーディションでのロバートダウニーJrの迫真の演技が素晴らしく、他の役者を圧倒していたので、ロバートダウニーJrの起用が決まりました。
結果としてロバートダウニーJrの起用によって『アイアンマン』の映画は大ヒットし、原作ファン始め批評家からも大絶賛されました。
そしてこの「トニー・スターク」はロバートダウニーJrのハマり役になり、それから「トニー・スターク」役を2019年の『アベンジャーズ/エンドゲーム』まで10年以上演じることになります。
「トニー・スターク」めちゃくちゃかっこいいですよね〜。まさにイケオジですね〜(^^)
ロバートダウニーJrは『アイアンマン』から『シャーロック・ホームズ』へ。次回作では演技派俳優からアクション俳優に転身?
『アイアンマン』の「トニー・スターク」役はロバートダウニーJrのハマり役となり、その後10年以上の長きに渡って同じ役を演じ続けてきました。
しかし、ロバートダウニーJrのハマり役になったのは、『アイアンマン』の「トニー・スターク」だけではありませんでした。
2009年に公開された『シャーロック・ホームズ』の主人公「シャーロック・ホームズ」をロバートダウニーJrが演じました。
想像以上のアクションシーンが満載で、『アイアンマン』で鍛え抜かれた身体とマーシャルアーツを取り入れたトレーニングを行ってきたロバートダウニーJrの戦闘シーンに注目です!!
『シャーロック・ホームズ』って、こんな武闘派だったっけ?と疑問に思うことも多々ありますが、天才的に頭脳明晰な上、物事の真髄まで見通す観察眼の持ち主なので、推理も鋭く切り込みます!
これまでの「シャーロック・ホームズ」のイメージが大きく覆されましたが、ロバートダウニーJrの「ホームズ」は「トニー・スターク」と同じく、ロバートダウニーJrだからこそできる演技だと感じてしまうくらい「ホームズ」役がピッタリはまっています!
相棒の「ワトソン」役にジュード・ロウ。自由すぎる「ホームズ」に嫌気がさしながらも、結局「ホームズ」を助けてしまう面倒見のいい医師役です。二人のコンビは最高です(^^)
「シャーロック・ホームズ」だけではなく、この作品は「ワトソン」もしっかりアクション満載ですよ〜。そして意外に「ワトソン」は強かったです!
『シャーロック・ホームズ』はロバートダウニーJrの魅力がたっぷり詰まって、手に汗握る大迫力なシーンに圧巻の映画です!!
これまでは2作公開されており、どちらも世界的に大ヒットとなりました。
3作目の製作も企画されているとのことなので、ホームズ&ワトソンの名コンビの復活が待ち遠しいですね♪
『シャーロック・ホームズ』第3作、企画は「存続している」とプロデューサー🔥https://t.co/oSe3On4v72
ロバート・ダウニー・Jr.&ジュード&ロウ、今でも年に数回は会っている🤝#シャーロックホームズ #ロバートダウニーjr #ジュードロウ
— THE RIVER (@the_river_jp) June 3, 2024
1作目の『シャーロック・ホームズ』でのヴィランは怪しい黒魔術を使う「ブラックウッド卿」でこれをマーク・ストロングが演じています。
あまりの禍々しく不気味な感じが、黒魔術使いらしい「ブラックウッド卿」にも注目です。
マーク・ストロングといえば、『キングスマン』のマーリン役でもおなじみですね。
マーク・ストロングについてはこちらで詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
ロバートダウニーJrの映画最新作は『オッペンハイマー』。この作品でアカデミー賞助演男優賞を見事獲得!!日本での度重なる公開延期を経て日本で公開!ロバートダウニーJrは重要なキーマン役。
まもなく日本で劇場公開される映画『オッペンハイマー』は、第2次世界大戦時が舞台の「原爆の父」と知られる物理学者オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と葛藤を描いたノンフィクションの伝記映画です。
この映画はアカデミー賞最多13部門にノミネートされ、世界的にも高く評価されている映画になります。
ロバートダウニーJrが演じるのは「オッペンハイマー」と対立するアメリカ原子力委員会の委員長にしてアメリカ海軍少将の「ルイス・ストローズ」です。
「ルイス・ストローズ」はもともとは「オッペンハイマー」を研究所の所長に抜擢し、その後原子力委員会にも迎え入れた人物です。やがて徐々に二人の対立が深まっていきます。ロバートダウニーJrは映画『オッペンハイマー』で極めて重要な人物を演じています。
ロバートダウニーJrは『オッペンハイマー』について…
ロバートは会場に詰めかけたファンに対し、「正直に言うよ。これは僕が出演した中で最高の映画だ。みんなに体験してもらうのが待ちきれない」
「皆の期待値がどうであれ、それを超越している」「まさに、僕が子どもの頃に観て育った夏の超大作だ。まるで人生が変わるようだ。これこそ、彼がクリストファー・ノーランたる所以だ」と熱く語った。
このように『オッペンハイマー』を大絶賛しています。
そしてロバートダウニーJrの演技にも絶賛の声が。アカデミー賞助演男優賞にもノミネートされています!
お見事!!ロバートダウニーJrはアカデミー賞助演男優賞を獲得しました!!
この『オッペンハイマー』は他にも主演男優賞(キリアン・マーフィー)、作品賞、監督賞(クリストファー・ノーラン)、撮影賞、編集賞、作曲賞を含め最多7冠を獲得しました!
凄まじい快挙を成し遂げた『オッペンハイマー』。日本公開は3月29日より公開です。
ぜひ、劇場でこの壮大な物語を体感してみましょう。
これまでロバートダウニーJrの半生を振り返ってきましたが、数々の栄光と挫折を繰り返し、どん底まで落ちて這い上がってきたロバートダウニーJrだからこそできる演技であり、その役に深みを与え、人々を引き付ける魅力あふれるキャラクターになるんでしょうね。
演技派俳優から、唯一無二の個性派俳優へ。
ロバートダウニーJrは今度はどんな役で私達を魅了してくれるのか?
今後のロバートダウニーJrの活躍が楽しみですね♪
長くなりましたが、最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました(*^_^*)❤
コメント